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【現場レポ】アスファルトシングル ペイントリフレッシュ工法【防水】

現場レポート

アスファルトシングル ペイントリフレッシュ工法




こんにちは😄
本日は、アスファルトシングル屋根の防水改修方法の一つでもあるペイントリフレッシュ工法についてご紹介をしたいと思います。



アスファルトシングルとは?




アスファルトシングルは屋根材の一種。
ガラス繊維基材を挟んだアスファルト層の上に石粒や色砂を吹付け接着したシート状の屋根材のことを指し、この薄いシートを重ねて並べたものをアスファルトシングル葺きと呼びます。

日本ではまだ、あまりなじみのない素材かもしれませんが、実は北米では昔から住宅屋根に多く利用されています。

日本で一般的に利用される瓦が1㎡あたりの屋根荷重42~46kg/㎡なのに対し、アスファルトシングルは9kg/㎡と非常に軽量。
耐震性や建築コストへのメリットがあることから国内でも少しずつ利用例が増えてきています。

アスファルトシングルを使用した屋根



アスファルトシングルはシート状のため、円形や複雑な屋根の形状にも施工ができること、吹き付けられた石粒の色によってカラーや風合いが変化するので和洋様々な建物に調和することができます。

高耐久タイプのロフティーも存在

アスファルシングルと比べ40%厚いロフティーという高耐久タイプも存在します。
耐用年数が25年と長寿命なため、改修サイクルが伸びることで維持コストの抑制にもつながります。
大規模修繕の際に既存の屋根を長寿命素材に変えるのも一つです。



アスファルトシングルの構造




通常、屋根から雨水の侵入を防ぐ方法には、「雨仕舞」と「防水」の2通りがあります。
「雨仕舞」は雨水を適切に誘導し排水する構造や仕組みのことで、瓦屋根が代表的です。
「防水」は水の侵入口を塞いで雨水の侵入を防止する方法を指します。

アスファルトシングルは断熱材、防水シート、アスファルトシングル(屋根材)の3層と水切り金物を組み合わせた「防水システム」となっています。

上のイメージのように大部分の雨水はアスファルトシングルの表面をつたって軒先へ流れていきますが、風などで裏面に雨水が回ってしまった場合も、防水シート層があることで雨水が建物に侵入するのを防ぐことが可能です。



アスファルトシングルの劣化

紫外線や雨風などによって、表面の砂が剥落してしまったり、退色による風合いの変化、汚れの付着などが起こってきます。

汚れ(苔の付着)



退色(色あせ)



剥がれ



汚れや退色といった意匠性の劣化のみに留まればよいのですが、経年劣化がさらに進むと、シートの端が反りかえったり、シート自体が剥がれてしまうことがあります。

シートの剥がれをそのまま放置すれば防水層の劣化や破損が進み、雨水が建物にまで浸水してしまうことにもなりかねません。



アスファルトシングルの改修方法は?

経年劣化してしまったアスファルトシングルは劣化の状況に合わせて適切な改修を行う必要があります。


①全面撤去工法

既存の防水材やアスファルトシングルを全て撤去し、新たに葺きなおす工法

②かぶせ工法

既存のアスファルトシングル葺きの上に同じ素材をかぶせる工法(部分的な撤去を行う場合もある)

③ペイントリフレッシュ工法

専用の塗料を塗り、劣化を抑制させる工法


アスファルトシングルの改修は一般的には①・②の方法で行いますが、全面撤去工法もかぶせ工法もするほどの劣化状況ではないと判断された場合は、3つ目のペイントリフレッシュ工法という工法による改修も可能です。
今回は事前調査の結果、劣化が非常に少ないことが確認できたため、ペイントリフレッシュ工法を採用することになりました。

ペイントリフレッシュ工法はあくまでも劣化がほとんどない場合に用いる工法のため、シートの剥がれなど大きな劣化が見受けられた場合には、全撤去工法やかぶせ工法できちんと改修を行うことが重要です。



ペイントリフレッシュ工法 ~タジマ SPシングルカラー~




使用するのはタジマのSPシングルカラーのS-310という塗料。アスファルトシングル葺き専用の塗料です。
下地の影響を受けにくく、縮み、ひび割れがないのが特徴で、表面砂の剥落を防止したり、紫外線からや温度上昇を押さえることで耐久性をアップさせることができます。



施工の流れ

1.施工前

シートの剥がれといった大きな劣化は見受けられませんが、苔や汚れの付着、退色などが見受けられます。


2.清掃

高圧洗浄によって表面の苔や砂埃といった汚れを落とします。


3.SPシングルカラー塗布

清掃後、屋根が乾いたら、ローラーで塗料を塗っていきます。





4.タブ先端部 縁切り処理

全面を塗り終えた後、塗料が乾燥したことを確認し、塗膜に切り込みを入れます。
縁切り処理をすることでアスファルトシングルの裏側に入り込んだ雨水が速やかに排出されます。

※光の反射具合によって写真下の色が上部と違うように見えますが全面を塗布した状態です。

5.施工後

ペイントリフレッシュ工法によるアスファルトシングルの改修が完了しました。


BEFORE・ AFTER

施工前と施工後を見比べてみるとこの通り。
退色による色ムラもなくなりまるで新品のようにキレイに仕上がりました。



いかがでしたでしょうか。

アスファルトシングル改修というと「全面撤去工法」や「かぶせ工法」が一般的なので「ペイントリフレッシュ工法」という工法があるということを初めて知ったという方も多かったのではないでしょうか。

今後アスファルトシングルの改修が控えている方、既存屋根をアスファルトシングルに改修しようか悩んでいる方など、今回の現場レポートが少しでも今後の参考になれば幸いです😺


以上、アスファルトシングルのペイントリフレッシュ工法の現場レポートでした。
建物の改修をするにあたってどんな改修方法がいいのか相談したい、劣化状況を見てほしい、改修工事をお願いしたいなど、どんなことでも気軽にお問い合わせくださいね😉



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